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ある若者の〈カンボジア〉 シェムリアップ訪問記 10 [シェムリアップ訪問記]

次の日は朝の9時半に宿前できのうの男子大学生とその友達と待ち合わせをした。戦争博物館に一緒に行こうという流れになったからだ。

戦争博物館、入場料5ドル。

そこには当時使われた全て本物の戦車や銃、ヘリコプター、そして地雷が展示してあった。
そしてここにある地雷はアキ・ラーが除去してきたものだ。アキ・ラーは拒否をしたが政府側は強制的に押収。そして政府はここを開館し、戦争の正当性を主張し、入場料を得ている。
おそらく入場料など、こういった観光業で得た金は全てがいいふうには使われていないみたいだ。偉いさんの懐に入っていることは確かだ。

地雷除去だってそうだ、国は完全除去を2020年と公言しているが、地雷除去が完了してしまったら、他国からの寄付金はなくなり、自分たちの懐事情は悪くなる。遅らせようとしているのも確かだ。

17時半、いよいよアキ・ラーに会う。
YAMATO GUEST HOUSEからトゥクトゥクで20分程走ったところにアキ・ラーのグループが活動している事務所がある。

第一印象はイカツくていかにも死線をくぐり抜けてきた雰囲気を兼ね備えている。
でも話してみると凄く優しい。

ここからアキ・ラーと大学生2人と僕とで質疑応答が始まった。
アキ・ラーは英語が堪能で日本語は少し話すことができる。
大学生2人は英語が話せるので英語で質問している。


「アキ・ラーさんは戦争の影響でPTSDに苦しんでいると聞きました。この国では精神面の医療サポートは十分なのでしょうか?」

「いえ、この国の医療のレベルは低いです。ポル・ポトの時代にエリートといわれる医師は皆殺されましたから。この国はもっと優秀な医師を求めています。私自身今も少しの物音などにも敏感に反応してしまい、過呼吸になったり眠れない日があります」


「今、一番必要なものはなんでしょうか?」
「やっぱり寄付金です。色んな援助の仕方があると思いますが、やはりお金はありがたいです。地雷受害者や孤児にあてられるからです」


「日本にも是非講演に来てください」
「以前に行ったことがあります。もちろんまた行く機会があれば行きたいと思います」


「今度、地雷除去の現場を見に来ませんか?」
「はい、行きたいです!」


僕は帰国の為、叶わなかったが大学生2人はこの二日後地雷除去の現場に行ったらしい。
この後、アキ・ラーの息子と娘に会うこともできた。事務所の外には片目を地雷で失った方や片腕を失った方がいて皆地雷除去活動に従事している人たちだった。


宿に戻るとまた新しく男子大学生が同室に入った。彼も夏休みでカンボジアの後はベトナムのホーチミンに行くみたいだ。

この後、ご飯を食べに行こうと思ってると告げると付いて行っていいですかと言うので夕飯を共にした。初海外にワクワクしている様子だった。みんな海外を経験して今後どうなっていくんだろう。



(続く、次回最終回です)


・監修者のコメント

「地雷除去が完了してしまったら、他国からの寄付金はなくなり、自分たちの懐事情は悪くなる。遅らせようとしているのも確かだ」。

この見方以外にも、タイとの関係が良くない(時々軍同士の小競り合いがあります)ため、国境付近の埋設地雷を敢えて除去していないという情報も現地からあります。


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